胃カメラとピロリ菌

今回日本でやってやろうと思っていたことのひとつに胃内視鏡検査があったのだった。

10月に一時帰国したときに受けた健康診断でヘリコバクターピロリ菌が見つかってしまい。
その結果をこっちのドクターに持ってったら、除菌の薬は出してくれたものの、自覚症状とか遺伝的要因がないのなら胃カメラはやらなくていいと思うと言われ。
（こちらでは検査とかは基本無料なので医師が認めないと普通できない。）
ただ日本で受けてくるのなら止めないよ、と。

わたくし生まれてこの方カメラはおろかバリウムすらも飲めなかったチキンなのですが、さすがにもう何年もまともに検査してないのと、あと想像以上に悪かった健康診断の結果におそれをなし、ここはひとつグイッといってこようじゃないか、と意を決したのでありました。
ただしなるべく苦痛は避けたいので鎮静剤使用の方向で。

滞在先近くで鎮静剤使用してくれる医者を探し、メールで予約などして、いよいよ当日。
予約時間ぴったりにクリニックに到着し順番を待つ。
30分ほど待って診察室に呼ばれ問診。
準備するのでトイレを済ませて待合室でお待ちください、と言われそのとおりに。
ほどなく処置室に通され、胃の泡を消す薬を飲むように言われ、それからベッドに横になって仰向け→右向き→うつ伏せ→左向きと一回転。
それから横になったまま右腕に点滴。はじめは生理食塩水が入りますから、と。

がしかしここで小さい問題発生。
点滴の針がうまく刺さらないっぽい。
最初ちょっと探りつつ入れたのは結局だめで刺し直した。針苦手なのに。ううう。
でも普段血管が見つけにくい、ということはなかったのだけどなぁ。
緊張のせいか、あるいは体質が変わってしまったのかしらん。

とにかく点滴した状態で先生が来るのを待つ。
ここで小さい問題その2。なんか右腕が痛い。
針刺した直後は痛くなかったのだけれど、だんだん痛くなってきた。
そう思ってたら先生も来たし、また針刺し直すのも手間なので、もうすぐ鎮静剤で眠くなるだろうから我慢してしまえ、となかったことにした←
先生に今から鎮静剤落としますよー、血管に作用するのでちょっと腕が痛くなると思います、と言われ、その通り腕が痛くなってきた。点滴の針で痛いのとは違う感じだったので、これはちゃんと鎮静剤が入ってるはず！すぐ眠くなるはず！気づけば終わってるはず！と自分に言い聞かせる。

それから頭の角度を言われるとおりに直し、マウスピース（？）をしっかりくわえ、少しの間があって「ハイカメラ入りますね」ええええええええ！
意識ありますし。寝てないですし。
それから多少ウエッとしつつもカメラはずんずん胃に入っていき、「もうすぐ終わりますよ...はい抜きます」の一言で解放された。ちょっと涙目。

終わってすぐ先生に「けっこう目開いてたみたいでしたけど、覚えてますか？」ときかれたので「多少ボーッとしてるくらいで寝てません。全部覚えてます...」と答えたら、通常量の1.5倍の鎮静剤を使ったのに...と驚愕されてしまいました。わたくしもびっくりですよ。
とにかく多めに鎮静剤を使ったのでしばらく横になっててくださいね、ということで眠くもないけどそのままベッドでぼーっとすることに。

で後処置してる間にわたくしの右腕が点滴漏れでパンパンになってたことが判明。
これは痛いわけですよ。ナースが慌てて温かいタオルを持ってきた。
横になってる間ずっとあっためて多少腫れは引きました。

それからナースに喉の麻酔を忘れられていたことも判明。
うん、そんな気がしてた。体験談ではみんな喉の麻酔のこと言ってたし。
でも鎮静剤使うからもしかしたら喉の麻酔なんていらないぜ！という方針なのかしらん、とヘンに前向きに考えてたYo！
幸い喉に痛みはなく、むしろ喉の麻酔した後つばをうまく飲み込めなくてパニック、みたいなのも見てたので、なくて正解だったかもしれないです。

とにかく当初の想像とは大いに違いがあったものの（なんせ気づいたら終わってる予定だったのに）、もう二度としたくない！というほどひどい感じではなかったので、よしとしようではないか。
それでもまた次受けることがあるなら鎮静剤ありでお願いします...鎮静剤が効かなかったにせよなしだとさらにオエオエするかもしれないし。こええ。


肝心の胃の方は、ピロリがいた痕跡？の軽い胃炎があったものの、入り口から上の方はきれいなので心配ないとのこと。
後日郵送で検体送ってピロリ抗体検査してもらったら陰性とのことだったので、これでしばらく胃のことは忘れても大丈夫であろう。

ちなみにかかった費用は1万9000円ちょっと。自費だから。ううう。けんこういちばん。